デコンディショニングという症状
起立性調節障害は運動不足になりがち。
だるくて動けないから動かない。動かないうちにますます動けなくなっていく。
起立性調節障害の子供は、朝起きようとしても起きられない為、学校を休んで自宅にいる時間が長くなってしまいます。そのため、多くの子供が運動不足になり、ごろごろと寝転がって過ごしたり、スマホをする時間も長くなってしまいます。
娘も例外ではありません。昼頃ようやく起き上がってきてリビングにあるソファに移動してきたかと思うと、そこでほぼ一日を過ごします。学校を休んでいる手前、午後から調子が上がってきても気軽に外出しようという気分にもならず、ほとんど動かない日もしばしば。心はリラックスして気分は良さそうなのですが、身体の機能は非常に低下しているのです。
過度の安静によるデコンディショニングという弊害
動かない症状が続くことで筋肉だけでなく骨、内臓、自律神経のすべての機能が悪くなります。これを医学用語で「デコンディショニング」と呼ぶそうです。
起立性調節障害の子供、とくに不登校を伴う場合はこの「デコンディショニング」のために症状の悪化が起こりやすいのです。身体を使わないことでどんどん機能低下がすすむと、筋肉が萎縮したり、呼吸機能の低下、低血圧、骨粗しょう症など、様々な症状が現れやすくなります。
筋力低下ににおいては1週間で10%~15%、3~5週間で約50%も低下するといわれています。
起立性調節障害を悪化させないために積極的に心がけたいこと
起立性調節障害の回復に時間がかかっているのは、もしかしたらデコンディショニングのせいかもしれません。起立性調節障害を悪化させないためにも自宅にいるときは次のことを心がけましょう。
- 起床後はなるべく横にならないこと
- 上半身を起こした状態で過ごすようにしましょう。せっかく時間をかけて起床したのに調子が悪いからと横になるとまた起き上がるときに苦労します。
- 自宅にいるときでもなるべく身体を動かす時間を作る
- 家庭用トランポリンや、踏み台昇降(ステッパー)スクワットなど、身体が回復してきた時間帯に楽しみながら取り組める運動がおすすめです。うちにはトランポリンがあります。飛ばなくても歩くだけでも十分な運動になります。
- ヨガやダンスなど、YouTubeなどの動画をみながら真似をするのも楽しいです。
とにかく少しの時間からで良いので毎日運動をする習慣をつける。楽しみながら取り組めるものがお勧めです。身体を動かすことにより心地よい疲れも出ますので夜ぐっすり眠れることも期待できますよね。
デコンディショニングを防止して子供が心身ともに健康でいられることを見守っていきましょう。